旅行などで電車のきっぷを買って乗っていますが、駅員や車掌に
「きっぷが足りません他に持っていませんか」と呼び止められた経験はありませんか?
また「指定席特急券」と「グリーン券」の意味の違いってわかりますか?
しっかりきっぷを買って乗ってるよって方が多いと思いますが、駅員(執筆者の私は現役の駅員です)
をしていると改札口できっぷが足らず自動改札機で引っかかるお客さんをよく見かけたり、
電車の遅延で払い戻しの際グリーン券は払い戻せない場合があるのですが、「なぜ?」ともめてしまうこともあります。
そこで問題です
東北新幹線の「はやぶさ号」のグランクラス席に乗車するとき、どの種類のきっぷが必要になるかわかりますか?
即答できない方はこの記事読んでみてください。
この記事では電車のきっぷの種類や使い方を案内しています。
もちろん「グランクラス席」利用時必要なきっぷの案内や「指定席特急券」と「グリーン券」の意味の違いについての案内もありますよ!
記事を読めば自動改札で止められたり、駅員・車掌と無駄なやり取りが減り
「ストレス」なく電車や新幹線を利用できます。
わかりやすく説明していきます。案内人は
現役鉄道マン兼旅行プランナーのやすべえが教えます
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- 乗車券
- 特急券
- グリーン券・グランクラス券
- 企画券
- インターネット予約・チケットレス
上記の5つのきっぷの種類と使い方についてご案内していきます。
電車や新幹線で使用する乗車券について
なんといっても電車に乗るためにはまず乗車券が必要ですよね
乗車券の種類
乗車券の種類には・・・
- 普通乗車券(乗車券のこと)
- 定期乗車券
- 回数券
- 団体乗車券
上記の4つがあります。
今回は普通乗車券(乗車券)についてご案内します。
乗車券は乗車駅から目的地の降車駅まで必要です
途中駅まで購入していない場合は差額を支払うことになります。
Suica・ICOCAやPASMOなども乗車券として使えます
ICカードは先にカードにチャージをして目的地でタッチすると残額から乗車分減額されます。
関西のPiTaPa(ピタパ)はクレジットカードに紐づけされているので関西地区利用ならチャージしてなくても、カード決済確定日にその月利用した総額がクレジットカードから引き落とされます。
乗車券の値段の決め方
乗車券は実際乗車する駅から降車する駅までの、線路の距離に応じて値段が決まります。
値段は決められた距離~距離の間であれば同じ値段になります(1km~3kmまでの間は150円)
わかりやすく表で説明すると
乗車駅から降車駅の距離が24kmだとすると
距離 | 値段 |
16km~20km | 330円 |
21km~25km | 420円 |
26km~30km | 510円 |
24kmは21~25kmの間なので420円となります。
乗車券は遠距離になるほど、短い距離の単価より安くなる仕組みです。
あまりなじみのない上記の値段表は毎月発刊されている時刻表のピンク色のページに記載してあります。
詳細を知りたい方は時刻表をご覧ください。書店にも売っていますよ
券売機頭上にある運賃表は最近見たことあるでしょうか?
基本は今いる駅から100km未満までの駅の記載と付近の主要駅の運賃の記載がしてあり、都市部では大都市近郊区間が券売機頭上一面に表示してあります。
近距離でICカード利用できる都市の方は、〇〇駅~△△駅まで運賃がいくらか知らない方が多いのではないでしょうか。
特急券とは?
電車に乗るには乗車券が必要と案内しました。次は特急券についてです。
特急券とは
特急列車は普通列車や快速列車より、優れた設備・速達性があるため
乗車の際にプラスにいただく料金券です。
特急券の種類は?
- 指定席特急券
- 立席特急券
- 自由席特急券
- 特定特急券
- 普通急行券
特急券の種類は上記の5つです。一つずつ説明していきます。
指定席特急券
まだ空いている席に座席を指定して列車に乗車できるのが指定席特急券です。
「特急券」と聞くとまず指定席特急券を思い浮かべるのではないでしょうか。
また購入時に指定席分の料金を支払い、まだ座席を指定しない未指定特急券を発売することもできます。
その場合は乗車前に窓口などで座席を指定する「指のみ券」を発券してもらいます。
立席特急券
立席特急券はあまり聞きなれないかもしれません。
特急列車・新幹線が全車両指定席で運転している列車
(新幹線では「はやぶさ」「はやて」「こまち」「かがやき」などです)
上記に記載した列車が満席の場合などで、指定席特急券を発売できない場合
(乗車時点で座席が空いていも座席に座らないことを条件として)
乗車区間に対する通常期の指定席料金から-530円を引いた額を支払えば、乗車できます。
乗車位置は立席特急券に記載された号車の基本デッキに乗車していただくことになります。
立席特急券は常に発売しているきっぷではありません
満席の場合などで数量限定で発売します
券売機でも発売することができますが乗車列車が満席になると自動で
立席特急券購入画面になります。
自由席特急券
特急列車・新幹線に自由席車両が搭載している列車に乗車できます。
文字通り自由席車両の席ならどの席に乗車してもかまいません。座りたい席は早い者勝ち。
料金は通常期の指定席特急券から-530円引かれた額と覚えておきましょう
特定特急券
特定特急券も聞きなれな方が多いのではないでしょうか。
通常特急券などの料金は乗車駅から降車駅までの線路の距離数で値段が決まります。
特定特急券は各会社が指定した区間に対して、区間の事情や利用状況を踏まえ個別に設定している料金券です。
普通急行券
普通急行券は急行列車に乗車する時に必要です。
しかし、最近のJRでは急行列車はほとんど運転してません。
臨時列車が走るときなどに利用する以外は、ほぼ使うことはないでしょう
グリーン券・グランクラス券
グリーン券(業界正式名称を「特別車両券」と言います)
最初の問題の回答がありますのでご覧ください。
グリーン券(特別車両券)の種類
グリーン券には
- 特別車両券(A)
- 指定席特別車両券(A)
- 自由席特別車両券(A)
- 特別車両券(B)
- 指定席特別車両券(B)
- 自由席特別車両券(B)
上記の種類があります。
ちなみにグランクラス券も特別車両券(A)に分類します。
利用する際はグリーン券・グランクラス券と言って発売・利用するので分かりずらいですね。
特急列車・新幹線のグリーン車・グランクラス乗車時に使用
普通列車・快速列車についているグリーン車乗車時に使用
と覚えておきましょう
グリーン券(特別車両券)の使い方
グリーン車両・グランクラス車両がついている列車を利用できます。
利用する際は全て大人料金です。小児料金はありません。
基本的には特急券と一緒で購入時は乗車する列車・号車・座席を指定します。
特急や新幹線のグリーン車両・グランクラス車両に乗車する際必要になるきっぷの回答は
グリーン席利用の場合
乗車券+特急券+グリーン券
グランクラス席利用の場合
乗車券+特急券+グランクラス券(券面上はグリーン・グランクラスと記載)
ここ大事です! 特急券も必要となります!
乗車券とグリーン券・グランクラス券で乗車できると思っている方いたのではないでしょうか。
きっぷ購入時乗車券と1枚でまとめて券面に指定席特急券とグリーン券・グランクラス券が発券されるので分かりずらいですね。
「指定席特急券」と「グリーン券」の意味の違いについては
指定席特急券→ 速さ
グリーン券→ 一段上の設備
と意味あいが違います。
列車が遅延などで2時間以上遅れると、特急券が全額払い戻しになると聞いたことがあるかもしれませんが、払い戻しができるのは指定席特急券のみです
2時間以上遅れた場合は、速達性が損なわれているため料金をお返しします。
グリーン券は設備に対して払っているので払い戻しの対象にならないルールとなっています。
払い戻しの時に納得いかずトラブルになることもあります
グリーン券(特別車両券)の料金設定
グリーン料金には座席指定料金が入った値段で発売しているので、グリーン車を利用する場合は
指定席特急券の特急料金から座席指定料金分-530円を差し引て発売します。
要は・・・
・グリーン料金 = 座席指定料金530円+設備料金
・指定席特急料金 =座席指定料金530円+速さ料金
二重取りしないために指定席特急料金の方から-530円差し引きます。
企画券
企画券(特別企画乗車券)は鉄道利用促進の観点からお客さんに多く利用してもらうように
乗車券・特急券などを一緒にして値段を割り引いたり、乗り放題にしてお客様に利用してもらうきっぷです。
各会社いろいろな企画券があり種類も豊富です。
乗り降り自由なフリーエリアがあるフリーきっぷや、往復割引フリーきっぷ
コロナ禍で終了していっている指定席回数券なども企画券にあたります。
企画券の購入の仕方は各社で異なっていたりするので、各社のホームページを確認してください。
企画券は購入の際きっぷに利用制限があるので注意してください
利用日の〇〇日前までに購入。 「のぞみ」は利用不可「ひかり」「こだま」のみ利用できる。
2人同時利用で購入できる。など企画券には制限があります。
変更や払い戻しでも制限があるので、しっかりきっぷの内容を購入前に確認しましょう
インターネット予約・チケットレス
最近主流になっているインターネット予約。
各社のホームページで会員登録をして乗りたい列車・使いたい企画きっぷを検索して予約します。
支払いはクレジット決済またはコンビニ決済・銀行振込にすれば、長蛇の列がついた駅の窓口に
わざわざきっぷを買いに来ることなく
利用当日発券もしくはチケットレスですぐに電車に乗れます。
インターネット予約・チケットレスも各社多くの企画券を販売しています。
窓口で買える企画きっぷから、インターネット限定で安いきっぷを購入できます。
インターネット予約は企画券同様、購入・変更・払い戻しに制限があるので注意してください
利用当日チケットレスだと思いICカードだけで乗車したら、予約したきっぷを発券しないと乗車できない商品もあります
発車間際で改札口が通れず気づかれるお客さんを何度も見ています
まとめ
- 乗車券
- 特急券
- グリーン券・グランクラス券
- 企画券
- インターネット予約・チケットレス
についての種類や使い方・きっぷの意味あいをご案内してきました。
普段から鉄道を利用する方でも、あまり利用されない方も「へぇー」と思っていただければ幸いです。
旅行などでたまに利用する方だと、購入していざ利用日に使おうとしたら特急券だけ買っていて、乗車券を買っていない人がいます。お客さんは特急券のみで目的地まで行けるものだと思い込んでいます。
「実は乗車券も必要ですよ」 とお客様に案内しても「???」だったりします。
わかっているようで「あ~このお客さんわかってないんだなー」ということが駅員をしていると感じます。
この記事ではきっぷの種類・使い方について説明してきました。
この記事を最後まで読んでいただいた方はもう上記のようなことはないでしょう
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
少しでも便利にお得に鉄道を利用し旅行していただけたら幸いです。
あなたの目的地まで出発進行!